3.11
今から8年前、3月11日の1週間前の金曜日、
私は福島県いわき市に居ました。
クライアントからの依頼に研修を行う準備として、
社長と部長とお打ち合わせ、各店舗を周り、
店長挨拶をさせていただくためです。
はじめての福島県での仕事に使命感をもち、
ドキドキとわくわくでいっぱいで、
訪問2週間後の金曜日から6か月間の予定での
研修スタートを待ちわびていました。
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ところが、翌週の3月11日の午後、
忘れもしないビジネスプランコンテストの会議の途中、
14時50分ごろ若干の揺れを感じ、
地震に気づき、会議終了後帰りの車の中で
福島県の地震速報と、津波のニュースを見て
私は、愕然としました。
次々と押し寄せる波に町中が流されるニュースでした。
日本の三陸沖の太平洋を震源として発生した地震、
地震の規模はマグニチュード 9.0で、
日本の観測史上最大規模でした。
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クライアントに電話するも繋がらず、
連絡がとれないまま3日が過ぎ、
ようやく連絡が取れスタッフ全員が無事だと言う
知らせが聞けたのは4日後でした。
ライフラインが全て繋がらないときほど、
不安になるものはありません。
予定では、翌週から研修でしたが、
被害の大きさに当然、
研修はもう出来ないものと諦めていました。
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しかし、
「お客様に喜んで、美しく、元気になってほしい」
という、スタッフの熱い気持ちは震災前よりも強く、
1ヶ月後、研修がスタートしました。
行き場のないワンちゃんや猫ちゃん達も
スタッフと一緒に研修を受けることになりました。
当時は、福島県に近づくとあちらこちらで、
災害の酷さを目の当たりにし、
頻繁に起こる余震に涙も流れましたが、
スタッフ皆様とスタートした研修はその後、
6年間続き、復興への道のりを一緒に体感しました。
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こうして、3月11日が来ると当時を思い出しますが、
苦しみを祈りに変え、お互いが助け合い、
美容道を通して、「自分達に何が出来るのか」を、
ただただ地域の皆様のためだけに考え、
前向きに実行した日々は、
改めて、感謝と愛を思い知らされます。
忘れてはいけない日。
風化させてはいけない日。
深い哀悼の意を表し、ご冥福をお祈りいたします。
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一般社団法人オルタネイト 松木海穂
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